2015年09月29日
明神岳主稜線(南西尾根)
明神岳主稜線(バリエーションルート)
2015,9/19〜9/21
2015,9/19〜9/21
【小梨平から明神岳】
普段は上高地梓川の対岸にそびえてる明神岳に登る日が来るとは。
因果の交差路が出会ってしまったのだろう。
5月、涸沢からの帰り道、対岸の岳沢を眺めながら天狗ノ頭やトリコニーを眺めて「今度はあそこを歩きたいですね」
と語り合ったイマさんと何故か明神岳南西尾根から明神主稜線を辿り岳沢を下降する事になった。
多分、単独では計画もしなかったであろうバリエーションルートと頼もしいパートナーに心躍ったのだった。
Day1
初日、早々に上高地入りし小梨平にテントを張り余計な荷物は放り込んで行った先はコレまた上高地をいつも見下ろしている六百山の探検だった。
六百山の薮を漕ぎ、ガレ沢を詰め、遊んで来た。
三角点に触れる事は出来なかったが次に登る課題を残した楽しい時間だった。
午前2時、テントを後にし岳沢を目指す。
真夜中の岳沢にルートを見落とすも7番標識のロープを越え南西尾根へと急登を登る。
踏み後もなんとなく判断出来、古のペンキマークやテープが確認出来た。
しかし、結構大変な登りで一ヶ月程前に読売新道を登っておいて良かったと思った。
夜が開ける頃、ロープ帯に差し掛かり柱状摂理や痩せ尾根を越え最後の樹林帯で太陽が西穂〜奥穂の稜線を染めた。
奥穂高岳から馬ノ背、ロバの耳、ジャンダルム。
目の前に見るこの角度からの稜線は特別なものに思えた。
梓川をせき止め大正池を作った焼岳と梓川、河童橋〜大正池まで見えている。
ロープ帯、痩せ尾根を越えた辺りから振り返ると霞沢岳が見えていた。
霞に再び挑戦するならば島々谷を詰め徳本峠から登ってみたいです。
Ⅴ峰からⅤ峰の台地と上高地。
ここまで登って来たと実感出来る瞬間。
ビバークポイント有り。
Ⅴ峰のピークには錆びたシモンのピッケルが刺さっている。
訪れる登山者を見守っている様にも思える。
Ⅴ峰からⅣ峰を見る。 奥にはⅢ峰、Ⅱ峰、主峰が見えている。
Ⅳ峰は稜線通しで越える。
Ⅲ峰は直登しますか?と訪ねた所、「絶対に巻きます!」との事。
岳沢側を2人であっちだこっちだと言いながらガレたトラバース。
こう言いながら自分たちで歩くルートを決めて行くのはバリエーションの楽しい所だ。
【Ⅱ峰懸垂地点】
Ⅱ峰からの懸垂地点は2ヶ所あるが岳沢側のを選ぶ。
捨て縄、スリング、が幾つも掛かっている。ペツルのオーバルカラビナを残していてくれている。
ロープを投げ下ろし懸垂の準備に入る。
降りる前に2人硬く握手をして降り始める。逆層になっている為投げたロープの先端が下まで届いているのか見えない。
少し降りた所にもう1ヶ所支点が作ってあったのはこの為だろう。
1ピッチ目は40mロープでピッタリテラスまでだったので20mの懸垂だった。
2ピッチ目はテラスから15m位の懸垂。懸垂地点から少々上高地側へ降りると降りやすかった。
1峰の途中から振り返って溜め息を付いてるっぽい自分。
懸垂下降を終えコルから主峰を見上げる。
主峰の登りもガレ場をルートファインディングしながら登って行く。
ピークには何も無かったがここまでの達成感はある。
主峰の下りはクライムダウンで降りる。下手にロープを出すと流れが悪そうでした。
明神岳主峰から前穂高岳、吊り尾根を得て奥穂高岳。吊り尾根の向うには北穂高岳が見えている。
コルから明神を振り返る。上高地側が切れ落ちている。
明神岳の核心はロープや道具さえあればクリア出来るⅡ峰の懸垂下降では無く
絶えずルートファインディングしてる所にありバリエーションルートと言う事を感じる。
ガレ場を登りとうとう前穂高岳ピークに到着。
後は上高地まで下るのみ。
白出のコルも北穂にもテントが沢山張ってある。
北尾根にも人が取りついている。
涸沢カールはここからは覗けないがきっとテントの花が咲いているに違いない。
僕らは秋の色に染まり始めた明神岳南西尾根を歩いて今日も雲の上まで登って来たのだった。
また次の山旅(課題)で。。。
5月、涸沢からの帰り道、対岸の岳沢を眺めながら天狗ノ頭やトリコニーを眺めて「今度はあそこを歩きたいですね」
と語り合ったイマさんと何故か明神岳南西尾根から明神主稜線を辿り岳沢を下降する事になった。
多分、単独では計画もしなかったであろうバリエーションルートと頼もしいパートナーに心躍ったのだった。
Day1
初日、早々に上高地入りし小梨平にテントを張り余計な荷物は放り込んで行った先はコレまた上高地をいつも見下ろしている六百山の探検だった。
【六百山の途中から岳沢】
六百山の薮を漕ぎ、ガレ沢を詰め、遊んで来た。
三角点に触れる事は出来なかったが次に登る課題を残した楽しい時間だった。
Day2
午前2時、テントを後にし岳沢を目指す。
真夜中の岳沢にルートを見落とすも7番標識のロープを越え南西尾根へと急登を登る。
踏み後もなんとなく判断出来、古のペンキマークやテープが確認出来た。
しかし、結構大変な登りで一ヶ月程前に読売新道を登っておいて良かったと思った。
夜が開ける頃、ロープ帯に差し掛かり柱状摂理や痩せ尾根を越え最後の樹林帯で太陽が西穂〜奥穂の稜線を染めた。
【モルゲンロートに染まる稜線】
奥穂高岳から馬ノ背、ロバの耳、ジャンダルム。
目の前に見るこの角度からの稜線は特別なものに思えた。
【焼岳と大正池】
梓川をせき止め大正池を作った焼岳と梓川、河童橋〜大正池まで見えている。
【霞沢岳】
ロープ帯、痩せ尾根を越えた辺りから振り返ると霞沢岳が見えていた。
霞に再び挑戦するならば島々谷を詰め徳本峠から登ってみたいです。
【Ⅴ峰の台地】
Ⅴ峰からⅤ峰の台地と上高地。
ここまで登って来たと実感出来る瞬間。
ビバークポイント有り。
【Ⅴ峰ピーク・2726m】
Ⅴ峰のピークには錆びたシモンのピッケルが刺さっている。
訪れる登山者を見守っている様にも思える。
【Ⅳ峰】
Ⅴ峰からⅣ峰を見る。 奥にはⅢ峰、Ⅱ峰、主峰が見えている。
Ⅳ峰は稜線通しで越える。
【Ⅳ峰からⅢ峰、Ⅱ峰、主峰】
Ⅲ峰は直登しますか?と訪ねた所、「絶対に巻きます!」との事。
岳沢側を2人であっちだこっちだと言いながらガレたトラバース。
こう言いながら自分たちで歩くルートを決めて行くのはバリエーションの楽しい所だ。
【Ⅱ峰懸垂地点】
Ⅱ峰からの懸垂地点は2ヶ所あるが岳沢側のを選ぶ。
捨て縄、スリング、が幾つも掛かっている。ペツルのオーバルカラビナを残していてくれている。
【2ピッチ目のイマさん】
【1ピッチ目の私】
ロープを投げ下ろし懸垂の準備に入る。
降りる前に2人硬く握手をして降り始める。逆層になっている為投げたロープの先端が下まで届いているのか見えない。
少し降りた所にもう1ヶ所支点が作ってあったのはこの為だろう。
1ピッチ目は40mロープでピッタリテラスまでだったので20mの懸垂だった。
2ピッチ目はテラスから15m位の懸垂。懸垂地点から少々上高地側へ降りると降りやすかった。
【Ⅱ峰逆層全景】
1峰の途中から振り返って溜め息を付いてるっぽい自分。
【明神岳主峰】
懸垂下降を終えコルから主峰を見上げる。
主峰の登りもガレ場をルートファインディングしながら登って行く。
ピークには何も無かったがここまでの達成感はある。
主峰の下りはクライムダウンで降りる。下手にロープを出すと流れが悪そうでした。
【明神岳主峰・2931mから】
明神岳主峰から前穂高岳、吊り尾根を得て奥穂高岳。吊り尾根の向うには北穂高岳が見えている。
【明神主峰とⅡ峰】
コルから明神を振り返る。上高地側が切れ落ちている。
明神岳の核心はロープや道具さえあればクリア出来るⅡ峰の懸垂下降では無く
絶えずルートファインディングしてる所にありバリエーションルートと言う事を感じる。
【前穂高ピーク】
ガレ場を登りとうとう前穂高岳ピークに到着。
後は上高地まで下るのみ。
白出のコルも北穂にもテントが沢山張ってある。
北尾根にも人が取りついている。
涸沢カールはここからは覗けないがきっとテントの花が咲いているに違いない。
僕らは秋の色に染まり始めた明神岳南西尾根を歩いて今日も雲の上まで登って来たのだった。
また次の山旅(課題)で。。。
Posted by jun(槍隊放題) at 11:30│Comments(5)
この記事へのコメント
J. いやあ最高の時間だったっすなあ。
しばらくは放心状態というか記憶の定着に時間を要したようで、
いまこそ鳥肌が立つ思いで山の時間を振り返るような感じです。
課題、新たな目標、アクション、そして計画。
次につながるナイスな稜線でした。
感謝、感謝、もう一回感謝。ありがとう!
しばらくは放心状態というか記憶の定着に時間を要したようで、
いまこそ鳥肌が立つ思いで山の時間を振り返るような感じです。
課題、新たな目標、アクション、そして計画。
次につながるナイスな稜線でした。
感謝、感謝、もう一回感謝。ありがとう!
Posted by イマ at 2015年10月02日 18:20
イマさん
全く仰る通りです。
久しぶりに衝撃的なルートを歩いたと言うか山の時間を過ごしたと言うのか明神の洗礼を受けました感覚です。
お陰で色んな課題を頂きましたね。
イマさん有り難う!次行くよ!次だよ!!
全く仰る通りです。
久しぶりに衝撃的なルートを歩いたと言うか山の時間を過ごしたと言うのか明神の洗礼を受けました感覚です。
お陰で色んな課題を頂きましたね。
イマさん有り難う!次行くよ!次だよ!!
Posted by jun(槍隊放題) at 2015年10月02日 23:49
ナイスアルパイン!今後も僕には踏み入れることのできない世界を見せて下さい。
Posted by キマ at 2015年10月14日 12:00
キマさん
私は来春こそはと応募したマラソン大会もまたもや落選ましたが
落選ても星条旗パンツが防衛省の前を烈風の如く駆け抜けて行くことを期待しておりますよ!
アルパインガンバリマッス!!
私は来春こそはと応募したマラソン大会もまたもや落選ましたが
落選ても星条旗パンツが防衛省の前を烈風の如く駆け抜けて行くことを期待しておりますよ!
アルパインガンバリマッス!!
Posted by jun(槍隊放題) at 2015年10月17日 21:18
雲の上ってすごいですね
Posted by コメ宅 at 2016年03月14日 16:21